個人でVtuberを始めたいけれど、「本当にやっていけるの?」と迷っていませんか。
2025年現在、Vtuberはゲーム実況、歌配信、雑談など多くの人が参入し、かなりにぎわっている世界です。
でも、そのぶん個人Vtuberが生き残るのはたやすくありません。
この記事では、そんな厳しいリアルな実情から必要なお金、活動を続けるコツ、引退後の道までをカバーします。
声優志望でスキルアップ目的の人にも役立つ内容なので、ぜひ最後まで読んでみてください。
個人Vtuberは本当に厳しい?まず知っておきたい現実

個人Vtuberが厳しいと言われる理由とは
ここ数年、Vtuber人口が爆発的に増えて、まさに大渋滞という状態です。
企業勢なら会社のバックアップがあるけれど、個人勢は広報力や知名度が不足しやすいです。
同じような企画をしても、どうしても大手に埋もれてしまうんですね。
さらに、視聴者側の目も厳しくなっていて、たとえば「もっと上手い配信が見たい」とか「有名Vtuberのほうが面白そう」という空気もあります。
とくに参入直後はチャンネル登録者が増えにくく、配信に人が来なくて心が折れそうになります。
よくある底辺Vtuberのリアルなあるある
登録者が数百人以下、同時接続0~30人が長く続く状態がよく「底辺Vtuber」と呼ばれます。
底辺状態だと、配信を始めても誰も待機してくれないし、チャット欄が真っ白でさみしいこともしょっちゅうです。
がんばって告知しても「いいね」がゼロだったり、たまに視聴者が来てもすぐ離脱してしまうことがあります。
しかも配信環境が安定せず、回線トラブルや音声事故が起きると、一気に視聴者数が減ってしまうという悲しさもあります。
努力と結果がセットにならず、長く続けるほど消耗していく人がいるのも事実です。
男性Vtuberがとくに厳しいと言われる理由
男性Vtuberは、女性Vtuberと比べて人気をつかむのが大変です。
視聴者は男性が多いので、どうしても女性のほうに注目が集まりがちという背景があります。
そして女性視聴者が男性に流れてくれそうなケースでも、大手人気男性Vtuberに人気が集中しやすいです。
とくに個人勢の男性の場合は、「声」「容姿イメージ」「コミュ力」など、いくつものハードルを越えないと目立てません。
イケメンボイスや面白いトークができるかどうか、配信の盛り上げかたなど、求められるものが多いんですね。
女性並みにかわいいアバターを使って女性ファンを取り込みたいと思っても、それが逆に男性視聴者から敬遠される場合もあって、なかなかむずかしいです。
アンチスレに名前が出るって本当?メンタル面の覚悟も必要
配信をやっていると、どうしてもアンチは出てきます。
とくに名前が少しでも話題になると、匿名掲示板やSNSで好き勝手に言われることがあります。
アンチスレが立ったらショックを受けるかもしれません。
でも、そこでへこみすぎると配信が嫌になってしまいます。
嫌がらせが続く場合は、プロバイダ責任制限法に基づいた発信者情報開示請求なども考えられますし、YouTubeへの通報も手段のひとつです。
ただ、対応に時間がかかることもあるので、あまり思いつめないようにするのが大事です。
「悪口を言う人はいるものだ」と割り切って、ブロックやミュートを使いながら配信に集中しましょう。
始める前にチェック!個人Vtuberにかかるお金と準備

機材やソフトにどれくらいの費用がかかる?
個人Vtuberを始めるには、ある程度まとまったお金が必要です。
大まかな項目としては、以下のようなものがあります。
- PC
配信や動画編集をするなら、10万円以上のゲーミングPCが理想です。 - マイク
音質はかなり重要です。
5千円〜3万円ほどでコンデンサーマイクを考える人が多いです。 - オーディオインターフェース
音をさらに安定させたい場合は1万円前後の機種が一般的です。
USBマイクなら不要になることもあります。 - Webカメラ
顔や表情のトラッキングをするために必要です。
3千円~1万円くらい。
最近はiPhoneのFace IDを利用する人もいます。 - モデル制作
Live2Dモデルで30万円、3Dだと70万円以上かかるケースもあります。
フリー素材や自作なら0円に近づけることはできますが、クオリティに差が出やすいです。
もちろん全部そろえなくても始められます。
でも「画質が悪い」「声が聞きにくい」といった状態は視聴者離脱につながりやすいです。
最初は予算をおさえたい人もいると思いますが、最低限の機材にはお金をかけたほうが後々の負担が減ります。
活動を続けるにはどんな準備が必要?
個人Vtuberは企画・編集・配信・SNS運用、すべて一人で行う必要があります。
たとえば週に何回配信するか、どんな企画をやるかは自分で決めます。
ネタや企画案を練る時間、動画編集の時間、TwitterやInstagramで宣伝する時間…とにかくやることが多いです。
だからこそ継続力と計画性が大事になります。
配信のスケジュールをあらかじめカレンダーに入れておくとか、動画素材やサムネイル画像をストックしておくと便利です。
また、配信のトラブルに備えてネット回線の見直しやPCのメンテナンスも欠かせません。
時間管理や技術的な勉強は自分でコツコツやっていくことになります。
個人Vtuberとしてのなり方を具体的に解説
- コンセプト決め
どんなキャラクターか、どんな配信をするのかをはっきりさせます。
ゲーム配信中心なのか、歌や雑談メインなのか、それとも学習系・解説系にするのか。 - モデルの用意
Live2D(2Dモデル)か3Dモデルか選び、イラストレーターやモデラーに依頼するか、自分で作ります。
外注するなら制作費を確認しましょう。 - 配信環境づくり
PCやマイク、カメラを準備し、OBSなどの配信ソフトでテスト配信をします。
音量バランスや画面レイアウトに気を配るといいです。 - SNSやYouTubeチャンネルの開設
Twitter(X)やYouTubeを整えます。
ヘッダーやアイコン、プロフィールをしっかり作り、初配信の告知をします。 - 初配信
ここでデビューです。
最初は視聴者0人でも、アーカイブで見られるかもしれないので明るく進めるのがコツです。 - 継続と改善
定期的に配信や動画投稿を続け、リアクションを見ながら改善します。
切り抜き動画やショート動画、コラボ企画などにも挑戦しましょう。
稼げないって本当?収益化の現実と限界
「個人Vtuberで稼ぎたい」という人もいると思います。
でも最初から大きく稼ぐのはかなり難しいです。
YouTubeで広告を入れるにはチャンネル登録者1000人と年間再生時間4000時間が必要で、達成できず挫折する人も多いです。
スーパーチャット(投げ銭)をもらえるようになったとしても、毎回それが入るわけでもありません。
安定した収益を得るにはメンバーシップやFANBOX(ファンクラブ)などで固定の支援を集める方法があります。
たとえば月500円のメンバーが1000人いれば月50万円になるので、そこを目指す人も多いです。
でも1000人もメンバーを集めるには人気と努力が必要で、そこまでいける人はほんの一部だと考えておいたほうがいいでしょう。
グッズ販売や企業案件で稼ぐ道もありますが、これもすぐには実現しづらいです。
高い機材やモデルにお金をかけすぎて赤字が続くと心が折れてしまいます。
最初は趣味感覚で始めて、少しずつ収益化を目指す流れが多いです。
活動を続けた先に何がある?個人Vtuberの未来

もし辞めたらどうなる?Vtuber辞めた後の選択肢
個人Vtuberとしてやっていくなかで、どうしても続けられなくなる人や、目標を見失う人も出てきます。
引退を選ぶ場合、兼業でやっていた人はもともとの仕事に専念するケースが多いです。
専業でやっていた人は、別の事務所に移籍したり、「前世アカウント」と呼ばれる昔の名義で活動を再開することもあります。
大手から個人に移行して独立する人もいますし、すでに十分な収入を得てFIRE(早期退職)する人もいるようです。
やめた後も配信で得たトーク力や企画力は別の仕事で生きる可能性があります。
他の個人Vtuberはどうしてる?一覧や事例から学ぶ
2025年現在、個人勢でも大人気を獲得している人が続々と出ています。
有名な例としてはしぐれういさんやP丸様。さんなどが挙げられます。
彼女らはアニメっぽいイラスト動画や歌を中心に展開していて、登録者が100万人を超えています。
男性個人勢も注目される人が増えてきて、企画力や解説力を武器にして登録者10万人以上を達成するケースもあります。
ショート動画で一気に有名になったVtuberもいて、長時間配信をしなくても短い動画でファンを取り込むやり方が広がっています。
要は「自分の強みをどこまで活かせるか」次第です。
個人Vtuberは企画や戦略を全部自分で決められる自由度があるので、ハマると爆発的に伸びることも夢ではありません。
声優志望にも意味はある?スキルアップの場としての可能性
声優になりたい人にとって、Vtuber活動はとてもいい練習の場です。
配信することで発声やトークの実践ができるのは大きなメリットです。
実際、Vtuber活動の延長でアニメのオーディションに合格した例もあります。
生のコメントを読みながらリアクションを取ることで、アドリブ力が高まりますし、キャラになりきることで演技力も磨かれます。
ただ、本格的に声優を目指す場合はレッスンや事務所所属など別の準備も必要です。
Vtuber活動と両立するには、時間のやりくりがかなり大変ですが、経験を積んでおけば大きな武器になるはずです。
個人Vtuberは厳しいけど、だからこそ得られるものもある
ここまで読んでもらったように、個人Vtuberの世界はほんとうに険しいです。
視聴者が増えない、収益が少ない、アンチがきつい…いろいろな壁があります。
でもその一方で、自分だけの配信スタイルを作り上げたり、応援してくれる人との出会いがあったり、スキルアップの実感を得られるすばらしさもあります。
一人でやるぶん責任が重いです。
でも自分の感性やアイデアをフルに活かせる自由度があります。
やりきった経験は、仕事でも趣味でも強みになることが多いです。
やりたい気持ちと覚悟があるなら、まずは挑戦してみる価値があるはずです。
うまくいかなくても、自分がチャレンジした記憶やスキルはきっとどこかで生きてきます。
ぜひ一歩を踏みだしてみてください。